デザインの教科書 未来編 part4

未来編

著作権・肖像権の基礎知識
[ 知らなかったでは済まない法的リスク ]

デザインの美しさは、正しさの上に成り立つ
「ネットで見つけた素敵な写真をチラシに使ってもいい?」 「有名人の名言をキャッチコピーにしても大丈夫?」
デザインの世界には、目に見えない「権利」のルールが張り巡らされています。 これを無視することは、他人の敷地に勝手に建物を建てるのと同じようなものです。 権利侵害は、高額な賠償金だけでなく、「あの会社はルールを守らない」という致命的なブランドイメージの低下を招きます。正しい知識を持って、堂々と発信できる体制を整えましょう。

著作権 その「表現」は誰のものか

ネット上の画像は「フリー素材」ではない
Googleの画像検索で見つけたものは、すべて誰かの著作物です。「個人で楽しむ」ならまだしも、商売で使う(チラシ、SNS、Web)場合は、必ず権利者の許可、または有料ライセンスの購入が必要です。

フォントにも権利がある
フォントデータはソフトウェアです。パソコンに入っているからといって、ロゴにして商標登録したり、動画に埋め込んだりすることが禁止されているケースもあります。当店の専門店街では、商用利用が許可されたフォントのみを厳選しています。

肖像権 その「顔」は誰のものか

写り込みに注意
店舗やイベントの写真を撮る際、通行人の顔がはっきりと写っているものを無断で公開すると肖像権侵害になります。

解決策
・写真加工の技術で、顔にぼかしを入れる。
・撮影時に「SNS等に掲載する可能性がある」旨を掲示し、承諾を得る。
・有料のストックフォト(モデル素材)を活用し、使用権を確保する。

生成AI時代の新しいリスク

「AIが作ったからといって、すべてが自由とは限らない」

プロンプト
特定の作家やキャラクターを指定してAIに描かせたものは、著作権侵害とみなされるリスクが非常に高くなります。

商標登録の難しさ
現在の法律では、AIが100%生成した画像には著作権が認められにくく、ロゴとして独占的な権利(商標)を持つことが難しい場合があります。だからこそ、最後は「人間の手」による仕上げ(アレンジ)が不可欠なのです。

ワンポイントアドバイス

『フリー素材』こそ、規約を熟読する
無料で使える素材サイトも、「商用利用はNG」「クレジット表記が必須」「アダルト・公序良俗に反するサイトはNG」など、細かなルールがあります。 「無料=何でもしていい」ではありません。迷った時は、私たちも含め、プロに「この素材、使っても大丈夫?」と相談することも、リスク回避術の一つです。

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