デザインの教科書 ビジネス応用 part3

ベネフィットの法則
[ 「機能」ではなく「未来」を語る ]

顧客が買っているのは「商品」ではない
マーケティングの世界には有名な格言があります。
「ドリルを買いに来た人が欲しいのは、ドリルではなく『穴』である」

これをさらに深掘りすると、顧客の本質的な欲求は「穴」ですらありません。その穴を使って「棚を作り、部屋が片付いた快適な生活」こそが、顧客が本当にお金を払っている価値です。 デザインやコピーで語るべきは、皆様の商品の「スペック(機能)」ではなく、それを使うことで手に入る「ベネフィット(変化した後の良い未来)」です。

「機能」と「ベネフィット」を分ける視点

多くの人が「機能」の説明で止まってしまいます。その先にある「未来」まで言葉を伸ばしましょう。

機能 [ Feature ] それは何であるか?

:この掃除機は業界最強の吸引力があります。
:このサプリメントはビタミンCが1,000mg配合されています。

ベネフィット [ Benefit ] それでどうなるか?(顧客の利便性)

:たった一度の往復でゴミが消えるので、掃除の時間が半分になります。
:風邪を引きにくくなり、忙しい仕事のスケジュールを穴埋めせずに済みます。

エモーショナル・ベネフィット その結果、どんな感情になるか?

:掃除が早く終わるから、子供とゆっくりおやつを食べる「心の余裕」が生まれます。
:体調への不安が消え、週末の旅行を全力で楽しめる「ワクワク感」が手に入ります。

実践!未来を想像させるビジュアル設計

「写真は『商品』ではなく『笑顔』を載せる」

写真加工の活用
優れたチラシやランディングページでは、商品のアップよりも、その商品を使って「満足している人の表情」や「快適になったシーン」を大きく使います。

主語を「あなた(顧客)」にする
「当社の製品は〜」と語るのではなく、「あなたは〜できるようになります」という語り口に変えるだけで、読み手は自分の物語として受け取ります。

ワンポイントアドバイス

ベネフィットは、顧客の『不』を裏返したもの
顧客が抱えている「不安」「不満」「不便」「不快」。これらの「不」をあなたの技術で解決したとき、その対極にある状態が「ベネフィット」です。 デザインを作る前に、顧客が今どんな「不」に悩んでいるかを書き出してみてください。

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